歯科医院の譲り受けには、承継開業を目指す歯科医師、分院展開を進める医院やグループ、投資・事業参入を検討する企業など、さまざまな目的があります。希望する地域や予算に加え、引継ぎ後にどのような診療・運営を行うかを具体的にしておくと、候補医院を検討しやすくなります。
承継開業を検討する場合
ご自身が提供する診療と、既存の診療内容が合うかを確認します。設備がそろっていても、そのまま使えるとは限りません。機器の状態や更新予定、スタッフの担当業務などを把握し、ご自身が診療を始めるまでに何が必要かを考えます。
取得時の費用だけでなく、設備の更新や日々の運営に必要な資金も見込みます。診療の引継ぎに前院長の協力が必要な場合は、期間や役割について事前に相談します。
分院展開を検討する場合
既存の医院から無理なく支援できる地域か、分院長やスタッフを確保できるかを確認します。規模を増やすことと、各院の診療・運営を安定させることは、あわせて検討する必要があります。
予約や会計の管理方法をそろえる際も、現場の仕事を把握してから進めます。何を引継ぎ直後に変更し、何を一定期間は維持するかを決めておくと、スタッフへの説明も具体的になります。

投資・事業参入を検討する場合
診療の運営を誰が担い、どのような体制で医院を継続するかを確認します。収益の見通しに加え、運営を担う歯科医師との役割分担や、意思決定の進め方も検討します。
対象医院の運営形態によって必要な確認は異なります。他業種の取得と同じ前提で進めず、事業の実態を把握したうえで、必要な専門家と個別に確認します。
候補医院を比較する際の確認
売上や取得価格だけではなく、院長交代後の診療体制、スタッフの継続意向、設備、主要な契約を確認します。資料に記載された内容と、現場で確認した内容に違いがないかも確かめます。
希望する条件をアドバイザーに伝える際は、地域、規模、予算、希望時期に加え、変更できない条件と相談できる条件を分けておきましょう。候補先との面談では、診療方針や引継ぎへの考え方も確認し、取得後の運営まで含めて判断します。
本記事は一般的な情報提供を目的としています。具体的な取引や法務・税務の判断は、個別の状況に応じて専門家にご確認ください。

